歩ちゃんの言葉でやっとわかった。 大貴くんのドラムの音がいつもと違ってたからなんだ。 いつもは、もっと楽しそうにしているのに…今は切なそう-- 練習場はただならぬ雰囲気で沈黙が流れる… 窓から夕陽のオレンジ色の光が差し込んで私達をちょうど照らす。 「…わりー。ちょっと頭冷やしてくる」 そう言って大貴くんは部屋を飛び出してしまった。 「大貴くんー!」 「恋美!ほっときなよ」