「大貴。ここに来た目的、違うから」 すかさず有吾くんが言葉を入れた。 「そうそう。ここに来れたのは有吾のおかげなんだから」 歩ちゃんがニコッと笑った。 今、私達がいる場所は電車で2時間以上、離れた駅。 どうしてこんなところにいるのかというと、 それは2週間前の練習中でのこと・・・ ----------- --------- 「あ゛~、暑い…」 大貴くんがドラムにもたれてうなだれた。