ため息をつく日和。





なんか…

気まずいな…―










エレベーターを下り、いつも通り普通にドアを開ける。






「あっ!」


玄関が見える場所に偶然居た愛里子が振り向いた。




「おかえり〜!!」



愛里子はダッシュジャンピングで日和に飛び付いた。



コイツは犬か!―



「ご飯にする?お風呂にする?それとも…」



「あ・た・し?じゃねぇ!」


愛里子に抱きつかれたままツッコミを入れる日和。




「な〜んだ…つまんないの」

愛里子は口を尖らせた。




「だって、まだそーゆー時間じゃないし…」




「3時だもんね!おやつの時間だ!」



愛里子はうさぎのようにピョンピョン跳ねた。



「跳ぶな!下の住人に迷惑だろ!」



「はーい…」







クスクスっと笑う声。



日和が声の方向を見ると弥生さんが微笑んでいた。




「…あっ…」


今の全部見てたのかな?―


顔に冷や汗をかきながら引きつる日和。










「コントみたい」


そう言って弥生は口に手を当てた。







コント…

ですか…―