君の詩が色褪せても



「弥生さん?」



頷く日和。



「愛里子、もっと素敵になっちゃうね」





「そうだな」



2人は微笑み合った。




カラン…


不気味な物音だった。



音のした場所を見上げる。


資材置き場。
雨を含んで濡れた資材。

滑りやすい路面。

嫌な予感がした。



「……!」


カランカラン




一気に崩れ落ちてくる資材。

大きな木材が日和目がけて倒れこんできた。


「ひよりー!!」


呆然と立ち尽くす日和を、愛里子は大声を上げて突き飛ばした。



ドス…




鈍い音。



路上に転がる日和。






「ぅっ……」



「愛里子!!」




雨を含んで重くなった大きな木材が愛里子を下敷きにしていた。

駆け寄る日和。
動揺した手で木材をどけようとする。
しかし、人の身体ほど幅のある長身の木材はびくともしない。


「愛里子!愛里子!」


「…日和っ」

背中に木材を乗せ、苦しそうに名前を呼ぶ愛里子。


日和はやっとの思いで愛里子の上半身に乗っていた木材をどかした。
しかし足に乗った木材は全く動かせない。

「…っ」

苦しむ愛里子を抱き締める日和。