『第一回、七瀬家たこ焼きパーティーを、開催致しまーす!!』


その場の雰囲気を一人で盛り上げてみるが、テーブルに置かれた材料とたこ焼き器を見て呆然と立ち尽くす二人。


『ほら!二人も焼いていくよー!』

「おい、たこ焼きなのは仕方がないからヨシとする。
でも、これは何に使うんだ」


灰希が眉間にシワを寄せて、ボールに入ってるチョコを指さした。


『ああ、チョコレート?
たこの代わりにするの』

「普通たこ焼きにチョコなんて入れねーぞ!!」

『意外と美味しいんだよ?
灰希の分も作ってあげるねー!』

「おい!!」


文句を言う灰希をシカトして私はチョコたこ焼きを焼き、楓は普通のたこ焼きを焼いていく。

ひっくり返し返して数分で何個分かのたこ焼きが出来上がった。
チョコたこ焼きには何も付けずに、爪楊枝を刺して持ち上げた。


『はい、アーン!』

「う…っ」


それを灰希の口元に持っていくと、チョコたこ焼きを見て顔が引きつった。