「夏樹?どーしちゃったの?」

「あ?どーしたって何がだよ?」

「いや、だって…
 何か不良みたい。怖い」

怖い…?


「うっせーよ。
 怖いんだったら
 もう一生喋りかけんな」

そう吐き捨て俺は家に入った。



今のは、幼馴染の咲。
幼稚園からずっと一緒だった、
俺の好きな人。


俺が髪を染めて
煙草を吸い出してから
咲は俺を避けるようになった。

友達にそのことを相談すると
『それくらいで避ける女は
最初から小せー女ってことだよ。
俺と一緒にいい女探そうぜ。』

とか言ってくる。


けど咲以外の女なんて
目に入らない。

彼女自身は俺の気持ちに
気づいてないみたいだけど…