「お早う、ユリ」 母はもう起きていて、台所にたっている。 「ごめんなさい。朝食つくっていただいて」 「いいのよ。あたしのついでだから」 母はわたしと必要最低限の話しか、しない。 わたしも話をしようとは思わないから、別にいいのだけれど。 母が先に朝食を終えた。新聞を読んでいる。 「ごちそうさまでした。お皿、片づけておきますね」 わたしは母の皿と自分の皿を流しに持っていった。