――――……
「貴にぃだーいすきっ!また遊ぼー!」
小学6年生だったあたしは、塾で知り合った高校生のお兄ちゃんがだいすきだった。
お兄ちゃんは優しくて、面倒見がよくて、ほんとにかっこよかった。
「しほ、ちゃんと勉強しろよ。そしたらまた、遊んでやるから。」
しほってゆうのがあたし。
一応松坂詩帆といいます。
お兄ちゃんっていうのが、寺井貴!
ほんとにだいすきで塾にいる間も休み時間は、べったりだった。
初恋だった。
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