「そうだ。父さんも昔、吸血鬼になろうとしたが……俺には無理だった。吸血鬼の血に耐えられないと言われたんだ」 そりゃあそうだ。 吸血鬼になれる人間など、 ほんの一握りしかいない。 ずば抜けた生命力をもってのぞまなければ 吸血鬼の血に負けて命を落としてしまう ――…でも、混血児の唯月なら…… 大丈夫だというのだろうか? 死なないというのだろうか?