◆ 血と君と二重禁断




どうやら
お父さんの昔の恋人が吸血鬼だというのは
本当らしい


免疫がありすぎる






「……懐かしいよ。その赤い眼とか、病的に白い肌とか、鋭い牙。父さんの恋人も吸血鬼だった……あ、この雰囲気だともう母さんから聞いた?」



「聞いたよ父さん。それでオレ、気になることがあるんだけど――…」


それまで静かだった唯月が
口を開く


唯月のことだから
的確に的を射た質問をすることだろう