どうやら お父さんの昔の恋人が吸血鬼だというのは 本当らしい 免疫がありすぎる 「……懐かしいよ。その赤い眼とか、病的に白い肌とか、鋭い牙。父さんの恋人も吸血鬼だった……あ、この雰囲気だともう母さんから聞いた?」 「聞いたよ父さん。それでオレ、気になることがあるんだけど――…」 それまで静かだった唯月が 口を開く 唯月のことだから 的確に的を射た質問をすることだろう