あたし達は幼なじみ。だから、家も近かった。てか、近いどころじゃなく隣。 ついに、家の前まできてしまった。 「じゃあ…、また明日な」 『……うん』 「そんな顔すんなって!明日の朝、迎えに行くから」 『うん!』 正直、寂しかった。でも、渉が朝、迎えに来てくれるから、ガマンする。 「それじゃあな」 『バイバイ』 ゆっくりと自分の家へ足を進める。 もう少しでドアに触れるところで――――