解散する頃、絵里香は泥酔していた。
ようやくタクシーに乗せ、男二人も帰って行った。


『いこっか…。』
祐樹は手を出した。
千夏はその手を繋ぎ、タクシーの中で密着した。


初対面で、何処の誰だか解らない男と手を繋いでいる自分自身に、千夏は驚いた。


でも、インスピレーションは止まらない。


寄り添ったまま、ホテルに到着した。


見上げると、オリオン座が輝いていた。