1時間ぐらいすると、もう一人の男性がやってきた。
『おまたせ。』
低音で静かに言う。


千夏は、その男を見てどきっとした。
背中はぞくぞくとし、今までにない感じで、一瞬空気がとまった。


皆で改めて自己紹介をし、乾杯をした。
祐樹はいっきにビールを飲み干した。
祐樹もお酒が大好きで、酒豪なのだ。


千夏のピッチも早まった。
自分でも理解できない程、心臓がばくばくしていた。
それに気付かれないよう、自然を装って、ほろ酔いになってきた。


絵里香はいつものごとく、酔っ払って男に抱き着いていた。