過去作品集○中編


白い肌。
見えない毛穴。

まつ毛なんて凄く長くて、お人形さんみたい。

『また来てもいいですか? 一人じゃ決められなくて』

『はい。 ぜひ二人でいらして下さい』

可愛いな。
どんな人が恋人なんだろう。
きっと、素敵な人なんだろうなぁ……

笑顔で頭を下げ去っていく彼女を見て、ほんの少しだけ幸せな気持ちになれた。

彼女の見ていったネックレスを一撫でし、ガラスケースにネックレスを戻した。

全てハンドメイドのアクセサリー達。
このネックレスには、特に思い入れがある。

だって、私がデザインをしたものだもの。

恵美子さんとアイディアを出し合い、二人で完成させた。

とっても大切なネックレス。

素敵な人が着けてくれたらいいなぁ……