あれから数日経ったが、彼女達が私の前に現れる事はなかった。
きっと吉見本人の登場が、よほど効いたんだろうな、と思う。
でも、私の頭にはいつまでも消えない言葉があった。
兄とか弟とかって何?
吉見に何か関係があるの?
私、知らない間に恨まれる事しちゃったのかな……
『吉見って、確か兄弟いなかったよね?』
昼休み、隣で携帯をいじっていた吉見に声をかける。
『夏乃? 前にも聞かなかった?』
『うん……聞いた』
確かお兄さんがいるか聞いたんだ。
その時、吉見は「いない」ってハッキリ……
『あんさぁ、夏乃』
と、吉見が携帯をパチンと閉じ、こちらを向いた。
『夏乃~! 一緒に職員室に着いてきてぇ!』
しかし突然、千里が後ろから私に抱きついてきたのだ。
『千里、苦しい!』
何とか千里の腕を離そうと、もがく私に爆笑する吉見。
『ホンットお前ら仲いいなぁ』
『わ、笑ってないで助けてよ!』
『はいはい』
吉見の協力を得て、やっとの事で千里をはがすと、そのまま職員室まで連行されてしまった。
あ、吉見が何か言おうとしてたっけ?
まぁ、後で聞けばいいか。
《ブーブーブー》
職員室についた時、ポケットに入っていた携帯が鳴った。
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from 誠
sub 無題
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大事な話がある。
帰り迎えに行くよ。
-END-
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