「よくねぇよ!!お前の家わかんなきゃ送れねーじゃん。」


あ、たしかに。



「あたしの家は…。あ、ここ!!」


「…ここ!?まじ?でかっ!」


でかい…かな?



うん。でかいよね。



ん?



庭の車庫に黒いリムジンがある。



迎えにきてもらえばよかったんだ。


普通の車で。



普通の車じゃないとバレちゃうからね。


「お前…。すごいとこのお嬢様だったんだな。」



「うん。日本がかかっている程の大財閥だしね。」



李音は頷きながら家を見上げている。



「そだ!送ってくれたお礼にウチでお茶でも飲む?」



「いいのか?」



「全然いいよ。」



「なら、よってくよ。」



李音はウチによることになった。