「高蔵健さん・・。」

何かが響いた。


おじさんは、脱出する手段を考えていた。

「ダメだな・・・外からの救助を待つしかないな・・」

「おじさん・・」


僕は不安になる。そして泣いてしまう。


「坊や、泣くな。強く生きろ。」
おじさんは、じっと僕を見ている。





・・・・そして10時間後


・・・僕は救助された。心配したお母さんが警察を呼んで、救助された。



でも、高蔵健おじさんは・・・・。




西紀大輔、6歳の夏――――――



恐怖とともに、記憶の深層に眠ることになる。


第1話:波照間島 完