司の優しい瞳の奥には
切なさが宿っていた。
「姉貴、なんで優輝と別れたのに遊園地なんて行った??」
そーいえば司にはまだ言ってなかったよね??
「わたし優輝とヨリ戻したのよ」
「なんで??」
「なんでってお互いが好きだからでしょ」
「姉貴好きなわけ?優輝を」
「・・・好きよ」
嘘をついた。
司は気づいてくれる??
こんなこと本心じゃないって・・・
「へぇよかったじゃん、お幸せに」
「え・・・」
「あれは演技だったわけ、心配して損したわーっ、なーんだ」
あの時のように
抱き締めてくれないの??
あの時のように
わたしに優しい言葉をくれないの??
「まー、それなりに優輝もかっこいいしな、かっこいい奴に惚れるなんて当たり前か」
頭をかきながら二階へと行ってしまった司。
「わたし浮かれてた??」
司が前みたいに接してくれる思って
浮かれてた??
一気に距離が離れてしまったように感じた。
いつも話してるのに、
いつも笑い合ってるのに・・・


