「亜美!!」
「優輝、おはよう」
「はよ!!」
待ち合わせの場所に着き
優輝と顔を合わせる。
「じゃ、行こっか」
「うん」
優輝の指がわたしの指に触れ。
自然な形で手を繋ぐ。
優輝と目が合い、
お互い微笑み合う。
「何から乗ろっか??」
「あれがいいなっ」
指差したのは
メリーゴーランド。
メリーゴーランドを見ると
司のあの姿が浮かぶんだ・・・
『はい、お手をどうぞ、お姉様』
『ちょっと!ふざけないでよ!恥ずかしいじゃないっ』
『メリーゴーランドは女の子が好きな乗り物でしょ?王子様とかさぁ~』
司はわたしに傅いて手を差し伸べてくれた。
それでどんなに注目を集めたか。
どんなに恥ずかしかったか。
どんなに・・・幸せだったか。


