「好き・・・な人出来たの!!」


そう言い放ち姉貴は優輝を突き飛ばす。


「誰だよ、好きなやつって・・・」

「言えない、絶対に言えない。」

「大体予想はついてる。」

「え??」


姉貴は握っていた手の力を

フッっと解き、

優輝を

「なんで??」

という様な瞳で見つめる。


「司だろ??好きな奴って、お前の弟の司だろ??」


俺・・・??

なぁ姉貴。

嘘だろ??


「っっっ・・・そんなことっ」

「見てれば分かる。司だってことくらい」

「・・・・・・」


否定・・・しろよ・・・

否定してくれよっ・・・


「好きだよ・・・司が・・・弟がっ」


消え入りそうな声で叫ぶと


「お前バカじゃねぇの??弟だぜ??血繋がってんだぜ?何考えてんだよ」


優輝は姉貴に冷たい目で冷たい言葉を放った。

姉貴・・・なんでいつもみたいに

「違うもん!!!!」

って否定しない??

なんで拒否しない??

それが事実なのか・・・??