「あ、この人はね・・・」

「亜美さんとお付き合いさせてもらってます。翔と申します。」


力強い瞳で

翔はパパに言った。


「翔君か・・・立ち話もなんだ、中に入って話そうではないか」

「わかりました。あの1つお尋ねしてもよろしいですか??」

「なんだい??」

「この大きな家に夫婦お2人で??」

「ははは、そーだよ。うちは使用人など頼まないからね。自分のことは自分でやるんだよ。」


そう、我が家は昔からそうだった。

使用人なんて頼んだことなかった。

家事が大変でも絶対に。

なんでか分からなかったけど。


「素晴らしい考えですね。」


クスリと笑う翔。


「そーだ!ねぇ夕食。食べていくでしょ??」

「え?ごはん?」

「翔君もいるとこだしっママ頑張っちゃう!亜美も手伝うのよ??」

「うんっ」


パパと翔は仲良さそうに笑い合いながら

会話をしていた。


「翔君、かっこいいわね!!」

「えっ」

「亜美って面食いなのかしら?」

「な・・・ひどい!」

「嘘よ嘘っ。」


優しそうじゃない。

そう小声で言ったママ。


「優しそうじゃなくて、優しいの」

「でもママは知ってるわよ~。翔君。ピアスしてたでしょ?」

「え?!」


なんで・・・