「宗歌遊。お前に拒否権はない。」

「・・・いいだろう。教えてやるよ」


それから1時間、

いろんな話を聞いた。

2人はもともと姉弟(きょうだい)だったこと。

血は繋がってはいなくて

幼なじみだったこと。

司の親はいないこと。

全部全部・・・


「俺が知ってるのはここまでだ。あとは司と亜美ちゃんに聞くといい」

「ああ・・・」


返事しかできず

病室を出た。

亜美は今まで

こんなに辛い現実を

あんな小さい体で

小さい心で・・・

1人で。

受け止めてきたのか??


「亜美・・・」


今すぐ抱き締めたい。

俺がずっと傍に・・・