姉貴が持っていた剃刀を

ゆっくりと俺が手から離す。


「優輝怖いの・・・束縛凄いのっもうやだよ・・・」


泣きながら俺に抱きつく。

上から降り注ぐシャワーが俺等を濡らした。


「司・・・わたしもういいよね??」

「っ・・・!!」


優輝の印のところに

俺は唇を当て、

ちゅっ

っと俺の印を付ける。


「どこに優輝の印がある??」

「え??」

「ここ俺の印。」


首筋に指を差し、


「だろ??」


と言えば姉貴は微笑み


「これで明日はオシャレできそう・・・」


そう呟いた。

優輝のことで悩んでるなんて知らなかった。

いつも笑ってたから。

泣いてるところなんて見たことなかったから。

強がってる姉貴しか見てこなかったから。