司SIDE


姉貴が風呂に入ってから

もう2時間は経ってる。


「いつまで入ってんだよ・・・」


こんなに長いことなんて今日が初めてだ。



ガシャン



風呂場から聞こえた音が

俺の思考力を狂わせる。


「姉貴?!」


風呂場まで走り

ドア越しに声をかける。


「姉貴?!姉貴?!」


何度呼んでも返事が来ない。


「姉貴?!亜美!!!!!!」

「・・・つか・・・司??」


ドアを開ければ裸の姉貴が目に入る。

異様に首筋が赤い。

真っ赤だ。

姉貴の手には剃刀。


「何・・・やってんだ??」

「優輝の印・・・消えないのっ・・・」


優輝って確か彼氏だったはず。

印って・・・もしかしてっ・・・


「だから剃刀で切ってやろうって思ったんだ」

「何言ってんだよ・・・」


綺麗な体に傷をつけるなんて

俺が許さない。