「難しいですね、私PC苦手で…」
〓里沙の場合上っ面の会話もしないよりはした方がいいわ〓とお母さんから教わった。
だから私、ビジネス雑誌を鞄につめながら彼に話し掛けた。
片付けるまでの時間ね。
「難しいですよね、あ、そういえばお名前は?私は関 高志です」
「町田里沙です、えっと大学4年の、はい。ふふ」
緊張よりもなんか楽しくて仕方ない。
「里沙さんか」と、にっこり笑われて、(多分取引先の人に向けるのと同レベルだろうけど)嬉しかった。
ゼミの男子には、“町田さん”とか“町田”くらいしか呼ばれないから、
“里沙さん”ってもうドッキドキだよ。鼻血出ちゃうよ。
「四年かー就職決まった?あ、だからきちんとビジネス誌に目を通すのか、偉いですね」
嫌がられてはないようなので、関さんにお話した。



