夏休みの勉強は『運命の出会い』


偉いじゃないと、ママもお姉ちゃんも褒めてくれた。

なんでも、わたしが“中学生”だから良かったんだって。

わたしが女子高生以上なら、お兄さんはわたしをいくらか“女として警戒する”からだって。

警戒されたら、うまくあしらわれて終わり、なんだって。


だからわたしの馬鹿な知識を見せたのは正解だったみたい。


なのに、なぜか〓ドキドキ感情を捨てて、自由課題について頑張りなさい〓って言われちゃった。


おかしいな、“距離を縮めなさい”って言われるんだろうと思っていたのに。

でもママが言ったことに間違いはないから、わたしは勉強に集中することにした。