夏休みの勉強は『運命の出会い』


「まず中学生はお金がないから低価格でしょ。それから校則違反の髪型はPTAからお店に文句が来るから校則以内アレンジ。

店内は友達同士用に半個室でしょ、でも低価格だとワンコインかな、元は取れるかな、どうかな」

本当にお店を出すつもりの自由課題にしようと、一生懸命話した。


「すごく偉いね、中学生にしては着眼点がいいんじゃない?俺なんかよりね」

“出会いの棚”の前でくすくす笑うお兄さん。初めての時より砕けてると思うのは気のせい?


「本を読むのもいいけど、少しアドバイスしてあげようか?」

「ッエ?!」
「といっても、素人目線だけどね。明日時間あるかな?」


運命が動き出す―――