“出会いの棚”に行くまで、わたしは無言を埋めるように必死で話した。
「わたしまーけてぃんぐのぽじしょにんぐ考えるのが好きみたい!!新商品企画とか楽しそうでしょ」
〓さりげなく自己紹介をして、それから彼氏が居ないとアピールしなさい〓
――ママが言っていたお喋りが出来なかった。
お兄さんにわたしも同じことを勉強していることを知って欲しかったの。
だって謎の本をたくさん読むうちに、興味出ちゃったみたい。
同じことをお兄さんはどう考えているのか、お兄さんの頭の中が知りたくなってた。
「わたし“中学生向けのヘアアレンジサロンをオープンさせる”っていうバーチャルな計画を自由課題にしようって思ったの」



