「倫子ちゃん、こっちも早く片付けちゃって!」 一つ年上の恵子さんに、軽く肩を叩かれた。 「はいっ」 恵子さんが指をさした方向には、 まだ花びらが散らばっていた。 各担当テーブルに挨拶に行く前に、庭を片付ける、 という運びはいつも忙しいと思うのだが、 いくら文句を言っても、結局は毎回この時間しかない。