もう、いや……。
彼と出会って、生まれて初めて、誰かに愛されたいと思った。
愛してくれていると思った。
――でも、そうじゃなかった……。
軽い気持ちで、付き合って欲しくなかった。
どんな時だって、彼の中で、私が一番じゃなきゃ、いやだ……!
女の嫉妬という醜いものが、私の中で渦巻いている。
自分とは縁遠いものだと信じていたそれが、確かな重みをもって、私の中にある。
謙虚に、誠実に生きたいと思っていた。
そんなもの、恋の前では無力だった。
苛立ち。
エゴ。
所有欲。
真心からした事でさえ、今では打算だったのではないかと思えてくる。



