空き瓶ロマンス

 


最後の最後まで、迷った。
 

みちるを呼ぼうか、どうか。


……この前、取り乱してしまった埋めあわせに。


(でも、それではあまりに酷い……)
 

まるで、みちるを利用しているようで、辞めた。
 

戒めのためにも、一人で行こう、と決意した。


……何か、ずれてるような気もするけど。
 

――だけどこういう時に限って、物事はトントン拍子に進んでしまう。
 

バスは遅れずにやってきたし、誰にも会わないまま、カトレアに着いてしまった。


(とはいえ、誰かしらいそうな気はする……)
 

遊ぶ場所の少ない片田舎。
 

そんな時、特にお金のない学生カップルがデートする場所なんて、限られている。


実際、カトレアはものすごく混んでいた。


どこを向いても、人がいる。


(そういえば、私今日、どこ行く予定だったのかな……)