「あ、あの……もう終わりましたけど」 「終わりましたじゃないでしょ? 床が水滴だらけじゃない! 水道に灰皿も溜まってるし、これは終わったって言わないのよ!」 変だな、それも全部終わらせた気がするけど……。 「じゃあ、今からやります」 「もういいよ、私達で終わらせたから! もう鳩羽さんここ長いんだから、この次からは、もうこんな失敗しないでよね!」 「……すいません」 おかしいな、変だなという本音を呑みこんで、素直に謝った。 でも実はこの時、私は屈辱に震えていた。