「僕は……こんな、女みたいな顔してるだろ。
それに、ロックにもバイクにも興味無いし、あんまり同級生と仲良く出来なくて……
その、男友達、ってのが、あんまり出来ないんだよ」
「そうだっけか」
言いながら、宗太はそういえばそうだったかもしれないと思った。
みちるが、最後に友達を家に連れて来たのは、小学校の頃までだったような気がする。
「そうだよ。
……大抵どこ行っても浮いてるとか、変り者扱いされるし。
そのくせ、やたらめったら女の子には絡まれるし。
僕のせいで、女の子同士がトラブルいっぱい起こしたって聞いてとても困ったし、逆に男連中には変に僻まれたし。
……だから、同級生の他に先輩からも後輩からも慕われる兄さんが、ずっと妬ましかった」



