それから二人は、リビングに移り、こたつに入り、喋りまくった。
原因を探るように、お互いに気に食わなかったこと、要求について、躊躇わずに口にした。
喧嘩の事後処理みたいなものだった。
そして、みちるは知った。
宗太が、出来の良い弟であるみちるを、妬んでいたことを。
「……昔から、お前は俺以上に勉強出来たし、難しい言葉とか、漢字とか色々知ってて、大人達にウケてたろ。
そういうの、ずっと羨ましかったん。
あと、悔しかった。
でも、『同い年』って言われて、なんだよ、って思ったんさ」
同い年なら、自分より優れた奴がいても、仕方ない。
だけど、ここ最近まで抱いていたコンプレックスと、新しく頭上から降ってきた真実との間で、混乱した。
「……同い年だったら、俺が今まで我慢して来てたのなんて、全部馬鹿みてーじゃん。
でも今更、そんな事誰にも言えないし……」
宗太はもうやけくそだった。



