どれだけ飲んでも酔わない信也と違い、修は完全に出来上がっていた。
そして、何の脈絡もなく、いきなり呟いた。
「あ、巨乳」
つい不覚にも反応してしまった。
修の視線の先には、つけっ放しになっていたテレビがあった。
特に何かを観ていたわけでもなく、強いて言えばBGM代わりになっていたのだが、
画面にはどうやらアニメらしき番組が映し出されていた。
なんだか、やたらと女のキャラがいっぱい出てきた。
顔の大半を占める大きな瞳、カラフルな髪の毛、
小玉スイカのようにごろりと張った胸、パンツが見えそうなくらい短いスカート……。
加えて、この時間の放送だ。
もちろん、視聴者は子供ではないのだろう。



