修は、朗花ちゃんに惚れた。
それからは、まただらだらとした惚気話が続いた。
正直、ただの自惚れではないかというエピソードの連続だったが、それでも修が本気なのは分かった。
偶然にも、朗花ちゃんと修は、同じ学科だったという。
修は、同じ授業を取っていた事を知ると、顔を合わせる度にどぎまぎしていた。
「俺が筆箱忘れた日に、
『しょうがねーなぁ、ほらこれ貸してやるから!
別に、感謝なんかしてくってもいいんだからな!』
って、シャーペンと消しゴム貸してくれたり……」
口は悪い朗花ちゃんだが、細やかな心遣いが嬉しくて嬉しくて、仕方なかった修だった。
しかし、苦闘の末に何とか連絡先を交換した後、悲劇は起きた……。



