空き瓶ロマンス

 


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体が大きく、物事を深く考えるより、先に行動に移す宗太。

線が細く、何事にも慎重で思慮深いみちる。

成績は、みちるの方が良かった。


ロックや格闘技に興味のある宗太とは違い、

みちるは歴史や考古学など、一見すると穏やかな趣味を持っていた。


どこにでもいるような、正反対の兄弟。


二人を知る友人から、『お前らって似てないよな』と言われる事も多かったが、

あまり気にはしていなかった。


宗太は父親に似て、みちるは母親に似たのだと信じていたからだ。
 

しかし、病床の母の告白により、本当はみちるは宗太と同い年だという事が発覚した。