空き瓶ロマンス




私は、衣装を押し付けられてたじろいだ。

確かに、その動機で入部した部員は、私が思っている以上に、

かなり多いらしい。

ボーイッシュなチャーキーに惚れて、っていうのもあるらしいが。

「でも、今は駄目っ。

発声まだやってないでしょ?

いつまでも遅くしてると、チャーキーに怒られるよ。

……っていうか、私がゴス死神をやるなんて、

まだ決まってないんだからね」
 
すると、ヒムはにやりと悪い笑みを浮かべた。

「それなら心配要りませんよ。

きっと全員、先輩に票入れると思いますから!」
 
私は、苦笑するしかなかった。