安藤さんはその中で一番若く、その所為なのか、 それとも彼の性格なのか、 いつも他の社員全員の尻に敷かれている。 「安藤さん、今日は厨房入ってるじゃん」 「あ、そうか……」 常に人の手の足りないロージーで、 それはやはり厨房としても同じことらしく、 時々社員さんやバイトが厨房の手伝いに駆り出されることがある。 ……そういえば、今日はそうだった。