(それにしても……) 袖に走る傷は、思いの外長かった。 こんなに腕を切られて、本当に信也さんは大丈夫なのだろうか。 そういえば、送られてきたメールには、腕の怪我について、 何も触れていなかった事に気付いて、急に不安になってきた。