空き瓶ロマンス




「ご返却ですね?ご苦労さまです~」



やたら語尾を伸ばす女性司書が、本を受け取った。



(さてと……)



これで、用事は済んだ。




だが、たったそれだけで帰ってしまうのも、もったいないような気がした。