空き瓶ロマンス



「ああ……」



兄がさらりと言ったお陰で、あまり危機感が感じられなかったが、



「大丈夫だよ。そんなのいないって」




「でも気を付けろよ」




「はいはい」



――その時は、まさか自分がそんなものに遭うとは、



夢にも思っていなかった。