空き瓶ロマンス



【鳥辺野信也様】



(とりべ、の、……『の』までが名字か)



視線を上げると、彼はまた私をじっと見つめていた。



(うわ、何でこっち睨んでんの……!?)




しかし、話しかけるのも怖かったので、
私はすぐに卓を離れた。