「か、神崎さん...」 「そうなんだ...椎奈さんと...キスシーンがあるんだ。ラブ、シーンも」 神崎さんは、すまないという顔をした。 「椎奈、座ろ?離れて...」 「えぇーっ...しぃ、けぃちゃんの隣がいいー」 だだをこねる、椎奈。 昔から変わっていない。 「監督さん、来るから...」 「そっか。後でねえー」 向かいの席に椎奈は座る。