―――……。 「ん…」 ゆっくりと、重い瞼を開く。 見えたのは、真っ白な天井。 消毒液の匂い。 ……保健室? 体を起こして、キョロキョロと辺りを見回す。 ……と。カーテンから人が現れた。 あたしはポツンと零す。 「杏里……」