だけど、そんな気持ちとは逆で、体は走り疲れて鉛のように重くなってゆく。 でも、立ち止まっている場合じゃない。 一刻も早く、宮地葵を見つけないと……。 周りには、家がいっぱいある。 その家から漏れる光を頼りに、あたしは歩き続ける。 …何時間歩いてるのかな。 すごく歩いた気もする…。 そう思っていると――― 何人かの、足音が、した。