「……バカ。」 小さな声で、そう呟いた。 そう言ったあたしを見て、葵が面白そうに笑う。 恥ずかしいけど、葵が笑ってるからいっか。なんて思ってしまう。 「!!!」 また、キス。 不意打ちだなんて、ほんとにズルい。 …この人はあたしを困らせる天才だ。 きっと、あたしはこの人に振り回され続ける。 心から、そう思った。