……でも、出会ったのかもしれない。 同じ名前の人と出会うなんて、滅多にないよね? だから、あたしは信じたい。 転入生の男の子が、あの“宮地葵”だと。 この気持ちが、本当に“恋”と呼ばれるかは、まだ分からないけど。 だけど、もう隠さなくていいと思った。 …杏里には。 杏里には、もうこれ以上隠してたくないんだ。 あたしの事をちゃんと理解してくれる人だから。