そこに立っていたのは、心配そうにあたしを見つめる、綺麗な女の人。 「ほんとにごめんなさいね?急いでて……」 「い、いえッ!」 フルフルと首を振る。 「あら…あなた、葵と同じ高校の…」 葵……? 「2学期から転入したんだけど…知ってます?宮地葵って男の子。」 うそ。うそ。うそ。うそ。 もしかして、宮地葵のお母さん!? あたしは目を丸くして女の人を見る。