急いで歩く。 すると視界の向こうで誰かが手を振っている。 和樹だ! 「かりんーっ」 「和樹ーっ」 相変わらずお互い大きな声。 「今日親いないから!出掛けるんだって」 「そうなんだ」 和樹に導かれ家に入っていった。 「おじゃまします」 くつを揃えてスリッパをはく。 「俺の部屋こっち」 和樹のあとについて歩く。